都市における人の動き
〜平成11年全国都市パーソントリップ調査集計結果・分析結果〜
20世紀後半における急激な都市化とモータリゼーションの進展や路上駐車による道路容量の低下に伴う慢性的な道路交通混雑、大都市圏を中心とした長距離通勤の問題、地方都市におけるバスサービス水準の低下など、都市交通の問題はますます深刻化しています。
さらに、このような20世紀の負の遺産への対応に加えて、地球環境問題、人口の減少、少子高齢化の進展といった21世紀の新たな動向に向けた対応が求められています。
従来の都市交通分野の主な課題は、拡大する市街地における市民生活や都市活動を支えるため、増大する交通需要に対応して新たな道路や公共交通等の交通施設をどのように整備していくかにありましたが、都市化が沈静化し人口が減少していく将来を見据えると、今後は、急激な都市化とモータリゼーションの時代に形成された市街地をどのように再生していくか、いわば都市の将来像について都市交通の観点から提案していくことが重要となっています。
全国都市パーソントリップ調査は、全国の都市交通の実態と課題を、都市圏規模など都市の特性別に効果的に把握することを目的に、昭和62年(131都市)、平成4年(78都市)、平成11年(98都市)に実施してきました。そしてその成果をもとに、基礎集計編と計画課題編の2冊の冊子を作成しました。
現況分析編は、基礎的な集計結果をまとめたもので、全国の都市の交通実態と3時点間の変化について整理しています。
計画課題編は、これらの3時点間の推移に関する分析、平成11年の調査結果の分析の中から、今後の都市交通計画を考えていく上で参考となるものをとりまとめたものです。
本調査の成果が、今後、それぞれの地域で進められる都市交通計画の策定に有効に活用されることを期待いたします。